【糞と笹の関係】
上野動物園で飼育されているパンダは子どもたちの人気の的ですが、そのパンダについて面白い話を耳にしたことがあります。パンダの常食は竹や笹ですが、飼育係の人の話ではパンダの糞は全く臭くないのだそうです。
この話を聞いてある牧場では、笹を細かく砕いて餌として牛に与えました。この牧場は日頃、牛の糞が臭いと町の人たちから抗議を申し込まれていたということです。特に風が牧場のほうから街へ吹くときは、ひどく臭うというのです。
糞が臭いからと言って、牛を手放すわけにもいきません。牧場側は大弱りだったのです。そこで先ほどの話ですが、笹を砕いたものを飼料として与えてみました。
やがて数日後、牧場の人たちからは牛の糞が以前ほど臭わなくなったのに気がつきました。さらに数週間続けたところ、以前のような悪臭はなくなり、笹の匂いのみになったのです。
町の人たちからは、「この頃は前のようなひどい臭いがなくなりましたね。これだったら問題はありません。」と喜ばれたのです。
と同時に、今までの飼料に変わって付近に生えている笹を与えたので、飼料代が大幅にダウンできたということで、一石二鳥の効果があったのです。
北海道の釧路地方では、その地方に自生しているエゾミヤコザサが唯一の餌なので、糞臭公害は全くないということです。