【臭いと笹の関係】
餌を笹に変えるとどうして糞臭公害がなくなるのでしょうか。これは笹に含まれているクロロフィルという成分が主として影響しているようです。
このクロロフィルには脱臭作用があり、化学的にいうと臭気を出す原因となるものを酸化還元して無臭とするのです。このためクロロフィルは歯や口から出るいわゆる口臭を防ぐものとして、歯科、口腔外科で脱臭剤として用いられています。
腸内の菌叢(きんそう)を改善して、クマ笹に大量に含まれているダイエタリファイバー(水溶性繊維)が腸の中を浄化し、老廃物や毒素を体の外に出して腸をきれいにします。そのためか腸からは臭いのしない糞が出されるいうことです。またクロロフィルは、腸の動きを助け、強い解毒作用も持っているのです。
笹に含まれている防腐作用の主成分である各種カルボン酸や、精油(テルペンの一種)も有効に働いていることは確実でしょう。
もし、牧場や厩舎が臭くて周囲から文句を言われているところや糞の臭いに困っているところは、ぜひ毎日の飼料として笹を与えてみてください。