【笹と酒の関係】

No3みなさんはこんな落語をお聞きになったことがあるでしょうか。これは「めか馬」という話で、八五郎という町人の妹が赤井御門守という大名の側室になり、世継ぎの男の子を出生し、その祝いに兄の八五郎が大名に招待されるという話です。町人言葉と大名言葉がお互いに理解できないというおかしさのある話ですが、その中にこういうやりとりがあります。

大「ところでその方、酒(ささ)はたべるか、どうじゃ」

八「へへ、せっかくですがよしましょう。へえ、馬じゃねえからねえ、笹っ葉なんざ食いませんやね」

大「いや、ささと申す。酒である」

八「へっ、酒…?ありがてぇね、どうも。ええ、酒なら浴びるんでごんす」

 

ここに出てくる言葉ですが、大名言葉に酒の事をササと言っています。八五郎はササを笹の葉と勘違いするわけですが、なぜ酒の事をササというのでしょう。

酒という言葉は、「栄え水」が語源とされています。また「寒風邪気を避ける」というのが語源という説もあります。

酒が貴族の中では「ササ」と呼ぶようになったのですが、さらに酒と「ササ」の関係はあります。神祀りの際には必ず笹に供えたり側に立てたりしますが、この笹を供えたり立てたりするときにはお神酒をあげます。そのためお神酒の酒と笹が結びついて、酒のことを「ササ」というのだとする説もあります。

大阪の今宮戎神社では、新年の一月十日に「十日戎」というお祭りが行われます。この時、宝恵駕篭に乗ったきれいどころが街を練り歩きますが、この際の掛け声が、「商売繁盛でササ持ってこい」というのですが、このササも酒のササからきているということです。

 

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